出身校が有利なのか問題――「縁故採用」の実態と、それでも戦うための考え方
「やっぱり出身校じゃないと受からないのでは?」「出身校の方が有利だよね」という疑念を抱いたことがあるのではないでしょうか。集団面接や集団ワークの時にその大学の出身者がいたときの絶望感はあるあるですよね。結論から言うと、**有利であることは否定できません。しかし、それがすべてでもありません。
出身校優遇は「慣行」として存在する
特に小規模な私立大学や、歴史ある学校法人では、採用において出身者を優遇する慣行が今も残っているケースがあります。やはりその学校のことを最初から知っていて、教授や職員との関係性が出来上がっている学生を取った方が無難、という考えが学校側にあると思います。内部情報でその学生の普段の様子や成績なども学校は把握できるわけですし、場合によっては教授からのお願いのようなものがあったときは無視できないのも事実でしょう。かつ、校風や文化をすでに体感しているので育成コストも少なくて済む、という採用担当者側の思惑も見えてきます。したがって採用担当者目線でいうと、書類選考の段階で出身校欄に自校の名前を見つけたとき、少し目が止まることは確かだと思います。それが加点になるかどうかは組織によって異なりますが、「ゼロ」ではないのが現実です。これは事実として受け入れましょう。
では、出身校以外の人は不利なのか
学校にもよりますが、不利な場合は徹底的に不利だと思います。職員における出身者の割合がかなり高い学校もありますから、そういう学校の場合は出身者以外はかなりのスペックと実力が伴っていなければ選ばれることはないでしょう。あきらめて次に行った方が賢明です。
一方で、全てにおいて不利であるとは限りません。出身校であることよりも「この人と一緒に働けるか」「組織の課題を解決できる人材か」という観点を大事にしている学校があることも事実です。同じ価値観を共有する組織にも意義はありますが、一様の価値観だとVUCAの時代に生き残れません。そんな理由から他校出身者を積極的に採用する学校もあります。少子化による学生確保の競争が激しくなり、広報・IR・キャリア支援・DXといった専門性を持つ人材を外部から積極的に採用するというわけです。民間企業での経験、特に営業・マーケティング・システム管理・データ分析といったスキルは、むしろ出身者にはない強みになり得ます。
「縁もゆかりもない」を逆手に取る
出身校でない場合に面接で有効なのは、「なぜその学校を選んだのか」を丁寧に語れることです。ここで事業報告書や自己点検・自己評価報告書を事前に読み込んでおくことが生きてきます。「御校の中期計画でDX推進を重点課題として挙げていることを拝見し、前職のシステム導入経験が貢献できると考えました」――こうした発言は、出身者の「母校愛」とはまた別の説得力を持ちます。縁がないからこそ、**選んだ理由が明確でなければならない**とも言えます。それが逆に、面接官に「この人は本気だ」という印象を与えることがあります。
- 出身校が有利なのは事実。そういう学校に固執するのはやめておこう
- 重要なのは、「なぜここで働きたいのか」「何ができるのか」を具体的に語れるか
- 出身校かどうかよりも、その準備と言語化の質が重要
- 他校出身であることを他の候補者との差別化につなげられるかが合否の分かれ目