大学や学校で働く人といわれて思い浮かべるのは教授や先生など、授業をする人を思い浮かべるかもしれません。しかし、学校は教えるだけではなくて管理する人がいてこそ成り立つ組織です。そんな大学や学校全体を管理して学生・生徒と教職員を支える職業として、大学職員や学校事務職員が存在しています。なかなか表に出る機会は少ないけれども、学校の環境を整備し、学生・生徒や教員を支え、学生・生徒の豊かな学びと確かな成長を支える専門職だと言えます。
何をする人なのか?
大学職員・学校事務職員の仕事は多岐にわたります。一言でいうと、学生・生徒、そして教員が授業や研究に集中できるようにサポートすることです。学生・生徒が安心して学べるのも、教員の授業が円滑に進むのも、専門職である事務職員の働きがあってこそです。
大学でいうと、具体的には次のような業務を担っています。
入学手続き、履修登録のサポート、奨学金の案内、就職・進路相談の窓口対応など
時間割の作成、試験・成績管理、シラバス(授業計画)の取りまとめ
教職員の採用・契約管理、給与計算、各種規程の整備
予算の編成・執行管理、補助金・助成金の申請と報告
キャンパス設備の維持管理、オープンキャンパスや広報誌の企画・運営
様々な分野における専門性を活かして、事務職員は「教育と研究の質を守る」という共通のミッションに取り組んでいると言えます。
働く環境として、ぶっちゃけどうなの?
率直に言うと、安定性と働きやすさは高い水準だと思います。基本的に福利厚生が手厚く、規模の大きい大学・学校だと独自の研修制度・育児支援・退職金制度も充実しています。長期休暇(春・夏・冬)もある程度まとまって取得しやすく、夏休みだと一か月程度は出勤する必要がないなど、かなりありがたい職場だと言えます。
その一方、少子化による学生数の減少や、大学間の競争が激しく、生き延びる学校と淘汰される学校の二極化が進んでいる現実があります。働きやすさは学校によって違うので、厳しい学校だと思い描いているよりも厳しい現実が待ち構えている可能性もあります。
また、「事務職員は縁の下の力持ち」などといわれることもありますが、現代の大学・学校経営において縁の下だけでは不十分です。大学・学校の経営方針や施策を教員とともに企画検討し実現していくだけのトルクフルな能力が必要です。誰かの後ろで静かに業務しているだけの事務職員はそのうち淘汰されると思っています。
生成AIが発展している昨今、単なる書類作成や数値シミュレーションはむしろ人間がやるべきことではなく、その結果を見てどう考えどう行動するかが事務職員に必要な資質だと言えます。「ただこなすだけ」ではなく、「どうすれば大学・学校が選ばれ続けるか」を考え、周りを巻き込みつつ具現化できる人材の需要が高まっています。
こんな人に向いている
あえていうと以下のような人物像でしょうか。
- 誰かのサポートをすることに、素直にやりがいを感じられる人
- ルーティンをきっちりこなしつつ、新しい課題にも柔軟に対応できる人
- 学生・生徒や地域社会に関わる仕事に意義を感じる人
- 長く腰を落ち着けて、一つの組織に貢献していきたい人
大学・学校事務職員は「縁の下の力持ち」という言葉ではもはや語り切れない時代に入っています。教育の質を守り、組織を前に進めるための企画力・実行力・専門知識を持ったプロフェッショナルとして、その存在意義はますます高まっています。教育や人の成長に関わりながら、専門職として長く活躍したいと考えるなら、ぜひ視野に入れてほしいキャリアのひとつです。